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スケジュール

【予告&前回の内容】つれづれ・・・散歩道 3/14は...

10年03月07日

 [ラジオスケジュール] 

2月28日

梅が丘梅祭り編

3月7日

渋谷松涛レストラン編

3月14日千葉県勝浦市バス旅行編

3月21日

埼玉県川島町呉汁編


※上記内容は予定となっていますので、変更される場合がございます。



[3月7日の放送内容]

渋谷松涛レストラン編

今日の散歩道は渋谷です。渋谷の忠犬ハチ公のいる交差点は相変わらずの混雑です。ハチ公のいる待合所には都バスがおいてあり新名所になっています。

若い女の子に人気の109というファッションビルを道玄坂方向へ上がると東急デパートがあり、その先を右に曲がると坂道でうそのように静かな住宅街が広がります。
松涛美術館、松涛公園、戸栗美術館、能楽堂など芸術関係の施設が目に付きます。コンビ二も何もない閑静な住宅街に人気のレストランがあるということで、予約していってみることにしました。




突き当たり能楽堂のあるところを左に曲がると、また立派な美術館があります。遠目に黒い服を着た人が立っています。ギャルソンと呼ばれるお店の案内係の人がお客様を待っていました。
店名は「シェ松尾」というお店。歴史を感じさせる瀟洒な2階建ての洋館です。大正13年の建築だそうで、もともとは弁護士さんのお宅だったそうですが、お店は30年経つそうです。

漆喰の壁にツタが絡まっています。「シェ」とは家という意味だそうです。松尾の家へようこそ。という意味なのでしょうか。
店内はアンティークな家具に調度にシャガールやピカソなどの絵が飾られて、ソムリエの人も表情が柔らかく、初めてでもリラックスさせてくれる雰囲気があります。座席から窓越しに見渡せる緑のある庭が素敵です。

昼食のコース料理です。はじめは大胆な花柄のお皿が置いてあり、ノーアルコールの料理に合うものとお願いすると冷やされたワインボトルがでてきました。実は紅茶です。
「クイーンオブブルー」という銘柄。色と薫り味わいをワイングラスで楽しむというものなのです。希少価値の茶葉を使用して、手に入りにくいと人気らしいのです。確かにすっきりとして高貴な味わい。さて前菜からゆっくりと大根のスープから始まります。

スタンダールの名作赤と黒をイメージして、ピンクとクロの二層に分かれた温かいスープでピンクはこんしん大根といい、黒は黒大根。そば粉とひまわりの種入りのパン。雉とフォアグラと原木しいたけ、菊芋の温サラダ。シェリー酒で作られたビネガーソースがとてもよくあいます。

お次は見た目も不思議、黄土色のごぼうのソースのなかに黒い衣に包まれたコロッケ、大きさはゴルフボールを小さくした感じで3つ。中は真っ白で材料はゆりねで中には白子が入っていました。クロムツの蒸気蒸しに、ソースは珍しい水前寺海苔。

お口直しは緑茶とカモミールのシャーベット。さてメインはイベリコ豚のロースソテー。イチジクと杏の甘いソースがお肉に非常に合っていました。その付け合せの生落花が新鮮な食感でした。

デザート...ステンドグラスをイメージしてマンゴー黄色、ピスタチオ緑色で描いています。
ファンダンショコラ、まだあたたかい作りたて、チョコレートに洋酒がたっぷりとローカカオが濃厚。マカロンドライフルーツゼリーに珈琲。

時間をかけて目で見て、味を楽しみ、ゆったりと食事を楽しむことができました。
2階は8人入れるか仕切りの個室を見せていただきました。シャンデリアが豪華です。庭には立派な赤松が植えてありました。
また部屋の壁にはここで食事をされた雅子妃殿下のロイヤルファミリーの写真が飾られていました。




さて、少し散歩して渋谷の駅まで歩いて帰ることにしました。
すぐ近くに立派な美術館があります。「戸栗美術館」です。「町人文化と伊万里焼展」が行われていました。
玄関の取っ手がなんと有田焼。伊万里と鍋島は世界有数のコレクションといわれるほどらしいです。17世紀から18世紀のものだそうですが、色の深さというか年月を経た風合いがまた一層価値があるのでしょうね。
中でも17世紀から18世紀には兜鉢と呼ばれる大きな焼き物の、見込みと呼ばれるお皿の平らな部分に生きているような龍の絵、周りは赤、緑、青、黄色、それに金など色鮮やかな「きんらんで様式」と豪華。しかし19世紀になると青一色の網目文になったり流行が時代によって移り変わるのが器からわかります。
しかしこうした技術もすごいものです。お値段も相当高いのでしょうね。ガラスケースからじっと見ていました。このお皿を当時は、触って、手でもって、これに料理を乗せて食事するってすごい!なんて思いながら、一階のお庭の見えるロビーで思いを馳せており休憩。そういえば「シェ松尾」さんの器も料理にあわせて素敵でしたね。

名品は時代をへても変わらぬ色合いや風合いが、今の時代になっても負けない素晴らしいものなのですね。





いかがでしたか?松涛の町のあの静けさから、ハチ公のいる渋谷の駅前に戻ってきました。同じ渋谷の町とは思えないほど落差がありました。
気分を変えてたまーにこうしたハウスレストランでゆったりと過ごすっていいですね。すぐ近くには文化村もあり、コンサートや演劇、映画館など、都会ならではのエンターテイメントが充実した大人の町渋谷でした。




◇リンク◇

シェ松尾 | フレンチレストラン | 東京都内/松涛・青山・品川
財団法人 戸栗美術館

千花有黄ブログ「つれづれ...散歩道」:2010.02.13

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