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スケジュール

【予告&前回の内容】つれづれ・・・散歩道 2/19は...

12年02月13日

[ラジオスケジュール]

1月29日 山口県下松市大黒市編
2月5日 大阪梅田 お初天神編
2月12日 新国立美術館書道展編
2月19日 横須賀美術館編
※上記内容は予定となっていますので、変更される場合がございます。

 

[2月12日の放送内容]

新国立美術館書道展編

今日の散歩道は書道の展覧会へ行ったお話です。場所は千代田線乃木坂駅からほど近い新国立美術館です。


もう何度かここでの絵画を見た話をご紹介しましたが書道展は初めてです。財団法人「独立人会」が行う「独立書展」。今日はそんなお話です。

この展覧会は毎年行われ今年で60回ということです。独立書人とは創立者は手島右卿というかたで、ブリュセル万国博覧会で梅原隆三郎さんと共に日本代表として出品されて、海外でも高い評価を受けた方で、1958年に創立されたそうです。

特に少ない文字数を素材として今までにない書の世界を創造する、そんな世界に通ずる書の世界を目指す理念を持って結成されたそうです。全国に3,000人の会員さんがいるそうです。

書道といってもちょっと難しいイメージ、きれいな毛筆での文字は憧れます。小学校の時に堂々としているということで、一度だけ金賞の札を貼られた記憶がありますが、毛筆の文字を止めたり、引いたりと、結構、集中力など必要なんだろうなと漠然と感じています。

この日、新国立美術館の3階まで作品が展示されました。出品数は・・2,601、会員以外、一般からも出品されたそうです。

一つの漢字だけで出品しているもの、漢詩の人、固い文字、柔らかい文字、薄い墨や白と黒の世界なのに、実に様々な表現があるのですね・・見ていてこちらも柔軟になってくような気がします。

私自身が気に入った文字は「不退」など・・これは私自身の今の自分の気持ちなのでしょうか。

いろいろ見て廻り、とても大きな書があります。これは「大作」と呼ばれるもので、とにかく大きい作品です。高さは7メートル横が3mのもので、どこで練習するのかと思うし、場所もお金も体力も時間もないとチャレンジできません。だからこそ、観ているものに伝わってきます。

昨年東日本大震災の時の体験談が河北新報に掲載されていました。

書いた作者は、その記事を読んでこれを書かれたそうです。全体はよく読めないのですが、津波やその時の現状、黒い波が押し寄せてきたこと、福島の原発の放射能漏れのことなどが書かれているそうで、墨の黒と筆の太さや強弱で文字に悲しみや怒り、やるせない感情が読めないくらい激しさが伝わってきます。

マンションの天井くらいの大きさ・・学校の廃校など練習する場所を借りるそうです。書いたものは折りたたんで、当日、表具屋さんが着物の洗い張りのように書いた紙を糊でうまくしわを伸ばして、大きな額に入れるのだそうです。とにかく、ものすごくエネルギーがいる作業ですね。

また全国の高校性による展覧会も素晴らしかったです。

他のベテランの先生たちの作品とはまた違う、新鮮な若いエネルギーを文字からなんとなく感じるのも不思議でした。今後一つ一ついろんな書体など学んで、自分の好きなものを見つけていくそうです。

ちょうど、そこに小学校に通う3人姉妹が教わっている先生の作品を見に来たついでに高校生作品を見ていました。今度はこんな文字を書きたいと希望を膨らませていたのが印象的でした。

また、独立書人会常務理事の山中先にもご説明を受けましたがこの先生も皆さん出品しています。「進」その一文字を選んだ理由、60年という節目で、心新たにこれからもこの道を進んでいく。という意味も含めて「進」の一文字でした。それも大きくて薄い墨で柔らかく丸いような生き物にも見える文字・・面白いです。

何度も、仰っていました。書道も歌と同じで、リズムがないといけない。

私も実は最近、自分の歌でとっても考えさせられています。一つの歌をその意味を本当に真剣に受け止めて自分で消化しているだろうか、またそんな生き方をしているのか。

歌も間合いが大切といわれています。次の歌詞へ行くまでの心のつながりや思いの深さが出ていなければ、人には伝わらないということを強く感じています。

自分で納得のいく世界を求めてそれに向かって頑張っていく、それも一つの生き方ですね。

この機会に、毛筆で手紙を書くのも一つの夢ですし、言葉は大切、文字と向き合うのもいいことだなと・・いつも夢ばかり膨らむ私ですが、このご縁を機に、書道教室へ行ってみようと思っています。

◇リンク◇

財団法人 独立書人団

千花有黄ブログ「つれづれ…散歩道」: 新国立美術館


今回訪れた場所は、 ココ(Google Mapへ)

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