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【つれづれ・・・散歩道】12月16日 明治大学阿久悠記念館編

12年12月16日

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今日の散歩道は明治大学にある「阿久悠記念館」へ行ったお話です。阿久悠さんといえば、誰もが知る日本を代表する作詞家でその数は5,000曲以上だそうです。

特にご縁はありませんでしたが、コンサートなどでは必ずといいほど、阿久悠さんの作品を歌わさせていただき、エッセイなども数冊あって、読み返しては、考えさせられることが多いです。

ということでJR御茶ノ水駅から数分、楽器店が並び賑やかな通り抜けて、近代的な新国立美術館のようにガラス張りでエレベーターなどが透けて見える建物が明治大学アカデミーコモンです。阿久さんの出身大学です。

地下に記念館はあります。入場無料です。入口にはこれまでの数々のレコードジャケットが壁中に張り巡らされています。流石に5,000曲は入らないので100曲くらいありました。すごいものです。土曜日の昼下がり多くの人、50代、60代、学生さんなどが多かったように思います。

まずは、阿久悠と明治大学の関係を紹介しての資料、そして、生い立ち、略年譜がありました。また、映像付きのご本人の声で淡路島から入学し上京するときの思い出を語っています。

テネシーワルツが流れています。ちょうど昭和30年だったそうです。ひとり故郷を離れて、電車に乗る時だったのでしょうか、その時自分に聞こえてきたメロディは「テネシーワルツ」で、何故か江利チエミさんではなくパティペイジのテネシーワルツだったというコメントも印象的でした。

テネシーワルツはよくリクエストをいただきますが、郷愁を誘うメロディですよね。大学時代は高度成長期の幕開け時代テレビの普及、映画館通い、小説を読み、まだ新しかったジャズ喫茶を覗いていたとありました。広告宣伝会社に勤めて、「スター誕生」などの番組を手がけ、やがて作家の道に進んでいかれた。サラリーマン時代には数々の採用されなかったいう手書きの素晴らしい企画書が展示されていました。

ほかに貴重な資料として、新聞の切り抜きなどのスクラップブックは、高校野球の一千一戦を克明に記してあり、感じたことを記憶させるというか、細かい作業が日々積み重なってあったんだなと思いました。

記念館には数々の受賞されたレコード大賞のブロンズ像、「また逢う日まで」「北の宿から」「勝ってにしやがれ」など多く展示されています がどれも歌のタイトルだけで当時を思い出させる貴重なものです。

また、数々の作品も視聴できますよ。~でこの記念館で色々印象に残りましたがその中でも、私が気に入ったのは、雑誌の「暮しの手帖」のなかに阿久さんのお母さに関する手記です。タイトルは「母は父の専門通訳」。

阿久さんいわく、お母様は学歴がとくあったわけでも教養があるわけでもないが、常識人で節度があって、品の良い人だったそうです。特におしゃべりでもなく近所でも「うんうん」と聞いている方だったそう。

そんなお母さんが唯一能弁になるのはお父さんのこと、父親の愛想の一言を母親が解説するときとありました。そんなことを語る阿久さんの優しさや、モノを見る眼差しに愛情を感じ、多くの作品の中にも、ハッとするような場面や、そこの登場する人物像の人間らしさが描かれて、人の優しさや悲しさに触れたり、励まされたり、歌っていて、本当にそうだよなってしみじみ思うこと多いです。

カラオケなどでも同じ歌を何度も歌う方を見ると、なるほど、こういった雰囲気が好きなんだなと、人が歌っている姿もとってもいいなと思えます。

阿久さんがこだわってきたのは「時代」、私も当時はまだ幼かったですが、年を重ねてくるほどに、こうして残された作品は時代を超えて、私たちを励ましたり、支えてくれたり、気がつかせてくれたり、心に寄り添ってくれる。自分のオリジナル曲も益々そうであっていきたいと思うし、いろんな場面場面をこれからも探して、歌っていきたいなと思います。

記念館へ行ったあと坂道を上がると、大学の大きな建物が連立しています。その一番高いところには、川端康成はじめ池波正太郎など文豪の定宿としても有名な、山の上ホテルがあります。ここの本館「バーノンノン」は4時からオープンしています、早めの夕食をと思い入りました。

カウンターは9席、背もたれはない、高めの丸い革張りのイスに座って注文、マティーニとおすすめ本日のテリーヌは自家製で鴨だそうです。そして、魚貝のアラビアータのパスタを食べてきました。常連らしき80歳くらいの毛糸の帽子をかぶったおしゃれな老紳士が野球の話をしていたのが印象的でした。きっとこのバーがお好きで、ほっとする憩いの場なんだなと微笑ましく思いました。

 

◇リンク◇

阿久悠記念館 | 明治大学
山の上ホテル | バー ノンノン・バー モンモン

千花有黄ブログ「つれづれ…散歩道」: 阿久悠記念館にて・・

 

今回訪れた場所は、 ココ(Google Mapへ)

 

 

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