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【予告&前回の内容】つれづれ・・・散歩道 4/4は...

10年03月28日

 [ラジオスケジュール] 
3月14日千葉県勝浦市バス旅行編
3月21日埼玉川島町呉汁編
3月28日横浜山手洋館ピアノライブ編
4月4日東京スカイツリ編

※上記内容は予定となっていますので、変更される場合がございます。



[3月28日の放送内容]

横浜山手洋館ピアノライブ編
今日の散歩道は今から150年前外国人居留置があった洋館のある、横浜の山手へ行ったお話です。
JR根岸線石川町駅下車します。駅を出て右方面に歩くと、お店が立ち並んでいます。元町商店街です。元町は以前もこの番組でご紹介しましたが、外国人に向けてのお店が明治大正時代の老舗が残っています。

1970年代に元町ファッションは大ブレイク。「フクゾー」のシャツ「ミハマ」のパンプス「キタムラ」のバックの御三家がハマトラファッションと呼ばれ流行りました。
いい時代だったなーんておもわれる方もいらっしゃるのでは!

さて、そんな商店街を抜けて山手の丘へ坂道を登っていきますと、「外交官の家」「ブラフ18番館」など素敵な洋館の前を通っていきます。全部で7つの施設があり、港の見える丘公園に通じています。
今日はこの洋館でサロンコンサートが行われるのです。場所は「ベーリックホール」です。




コンサートは第4回「横浜山手芸術祭」の最終日。こうした西洋館などの施設で約1ヶ月間様々なコンサートが行われていました。その最終日として「障害があってもピアノが弾ける」と題し・日本障害者ピアノ指導者研究会が、障害を持つ素晴らしい演奏者をサポートし、このフェスティバルに参加することが実現したのだそうです。
実は今回出場した7名の選手の半数は少し前に行われた第2回バンクーバー障害者国際ピアノフェスティバルで出場し入賞したそうです。

暖炉のある部屋、レースのカーテン、窓越しからは庭が見える。一台のピアノのみ置いてあります。お客さんは80人ほど集まっていました。
午後の昼下がりに7人の演奏者が腕前を披露します。小学生、中学生、高校生、20歳代とまだ若い男女、ダウン症、目がまったく見えない人、耳が聞こえない、手が片方ない、皆さん一人一人、大変な困難を乗り越えて純粋に思いを込めて、素晴らしいピアノの演奏をしています。終わると親御さんが手を取り移動を支えます。ここまでくるのにどれほどまでに
苦労されたのか・・胸に差し迫ってくるほどに感じてきます。

特に「ドビッシー作曲・月の光」を演奏された岐阜からきたという桑原良恵さん、身体が湾曲のため足の長さが違いかかとの高い靴を履き、椅子に座っても譜面台くらいの高さしかない、左目は失明、軽い難聴、指は4本曲がっている。ところが体をどうにか使ってピアノを弾いているのです。
「月の光」は、以前フィギアースケートの浅田真央さんがショートプログラムで使われていた音楽ですが、幻想的でいいですね。演奏している空間には暗さも悲痛さもなく優雅に音楽の中に溶け込んでいる桑原さんの姿がありました。
私もこのひと時、現実の世界を忘れさせてくれました。館長さんのご挨拶で「今の時代とかく人のせいにして、あれがないこれがないと文句ばかりいっている私達ですが彼らの演奏している姿を見ていると本当に自分が恥ずかしくなります」とおっしゃられていましたが、本当に同感です。勇気と励ましをありがとうといいたいです。




お向かいにある「エリスマン邸」は白亜の洋館です。ここでは写真展が行われていました。場所は地下室でした。バンクーバーで障害者によるピアノコンクールがあり、先ほど出演した中の半数は入賞をしています。写真展ではそうした彼らに密着して写真を取り続けている女性の方にお会いしました。

一人一人物語があり、彼らと一緒に居ると疲れを忘れてエネルギーをもらえるそうです。「ここに展示してある写真がカッコイイと思われれば私は満足です」。そうおっしゃられていました。障害を持っていても演奏している姿はそんな風に見えません。自分がこんなにカッコイイのだという自信につながってくれればと、お話いただきました。

エリスマン邸では喫茶店があります。窓からの景色が良くて桜の木があります。エリスマン珈琲とケーキセットをいただきながら、もっと努力しよう!
今日のコンサートのことを振り返って思いました。





◇リンク◇

第2回横浜山手芸術祭|山手西洋館|横浜市緑の協会

千花有黄ブログ「つれづれ...散歩道」:2010.03.08

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