人間の記憶ってあいまいというかその時の自分のおかれている環境にもよって変わる、以前ここへきたときは三年前。確か千花有黄になるまえだ。前の名前を捨てなんにもなく本名に戻った私は何十年ぶりに奈良へきた。自分を癒すために あれから3年たったのにその時の記憶があまりない。調子がよくなかったし心の中の不安は簡単には消えずこつこつやるしかない。しかし振り返ってみて、過去の十数年の歌手生活よりもこの三年間の方が意義があったと思う。自分の意志をもって目的を優先していかないとその時の悪い環境の中に引きずられてしまうことになった。そんなことを奈良からかえって数日たつ今、この五重塔をみて思い出した。そして今は夕暮れ時になるともう自分の再デビュー曲の黄昏のうたが浮かぶ。自動的に歌詞に反応し過去のことの気持ちがよみがえる。情け、優しさ、うれしさ、涙・・気付いた時はだまされて・・・か！ 腹がたってくるからそれが原動力になってる。
負けてたまるかってね。

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